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2019-09-11
コラム
手根管症候群
親指がしびれ、物がつまみにくいと感じることはありませんか?
40~50歳代の女性で手のしびれ、つまむ力が落ちる原因の一つとして手根管症候群があります。
手指の使い過ぎなどで腱、周囲組織が腫れ、手首の所で正中神経を圧迫すると生じます。
手をよく使う職業の人や主婦に多くみられ、妊娠中、出産後の女性にもしばしばみられます。
正中神経は母指(親指)、示指(人差し指)、中指、環指(薬指)の感覚をつかさどっており、
手根骨(手の付け根の骨)と屈筋支帯(靭帯成分)で囲まれたトンネルを9本の指を曲げる腱と共に走行しています。
このトンネルの中で圧迫をうけることにより手のしびれ、感覚の低下をおこします。
最初は指先のピリピリしたような感じ、痛み、しびれ感があり、夜間痛のため眠れなくなることもあります。
さらに、進行すると母指球部(親指の付け根の筋肉のふくらみ)の筋肉が痩せ、ボタンかけ等のつまむ動作が難しくなります。
症状が軽いうちは安静、装具固定で治ることが多いですが、効果が乏しい場合は手首に炎症を抑えるステロイド注射を
することがあります。注射治療の効き目が乏しい場合は、手術による治療が必要となります。
特に母指球部の萎縮をきたしている場合は、手術を行っても回復が難しい場合があり、早期に治療することが望ましいです。