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2019-09-11
コラム
手指の屈筋腱損傷
指を曲げる為には、収縮した筋肉の力をコラーゲンの束でできた“腱”と言われる組織に伝達し、
骨を引っ張る必要があります。
この腱が怪我により切れてしまうと力の伝達が出来なくなり、指が曲がらなくなってしまいます。
近年では、専門医により腱を十分な強度で縫合する方法や技術が確立されていますが、
腱を縫合すれば治療終了ではありません。腱縫合後には、腱の滑走が十分に伝わらない状態(腱癒着)や、
強い負荷をかけてしまうことによる再断裂を防ぐために、医師および作業療法士による管理下のもと
リハビリテーションを行う必要があります。
リハビリテーションには、指に負荷がかかりすぎないように動きを制限する“装具療法”と、
腱の癒着を防ぐ為の“腱滑走訓練”が必要となります。
これは、術後よりできるだけ早く開始し、なおかつ1週間~1ヶ月間の入院期間中に1日3回程度の腱滑走訓練を行う必要があります。
退院後も外来通院を続け、手術後2か月から3ヶ月経過すると日常生活や仕事での使用も可能となり社会復帰となります。